錐女の章 おろし!! #08 †錐女の怪2†

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前回の「おろし」が痢煙サイトの掲示板に書き込まれたのは
2000年12月27日の事でした。
その数日後の年末に、東京に旅立った私(痢煙)は、
錐女から出された問題を
「ほんまに答え出さなあかんのかなぁ?・・・たぶんそうやろうなぁ」
と思いながら、考え続けていたんですよ。

 「わたしは寝たの?」 

あれだけ眠らないようにしていたのに、どうやら夢に入ったようだ・・・
あの恐怖が再開される・・・リスタート・・・
恐ろしい女の・・・あの錐の音が・・・

キリキリ・・・キリキリ・・・
キリ・・・

さあ、答えなければいけない・・・
約束の時が来たようだ・・・こめかみに冷たく突き刺さる・・・

東京で友達と歩いている時、s嬢からの携帯メール。
「問題の答えは?」
うわ〜、まじで来た!
何度考えてみても、どうしてもこの答えしか出なかったんです。

「わ・・いん?・・・・」

高足 痢煙はそう答えた・・・

「くくく・・・」女が笑う。

「それが答え?」・・・女は聞き返す。

私が「ワイン?」と送ったメールの返事にも
s嬢は同じ事書いてました。
「それが答え?くくく」

「葡萄酒よね・・・」痢煙は恐る恐る聞いた・・・

「単純すぎるわ・・面白くないじゃん・・そんな答え・・・」

女は私の耳元でそう囁く・・・

「え?間違いなの・・・」痢煙の顔がこわばってゆく・・・

「答えはミルクよ・・牛乳・・残念・ね・・」

「ええ!?・・・」痢煙の瞳孔が大きく開いた。

 私は意味が解らなかった・・・女の言葉、答えが・・・
なぜそうなるのか、なぜミルク(牛乳)なのか・・・

「答えはミルクやで。まぁ、どうなって行くか楽しみにしといてや〜、くくく」
そうメールして来たs嬢ですが、楽しみどころか、なんでミルクなのか
まじで分からないですし、どうなるか心配だったですよ!

そう自問自答をする中・・私はこめかみを刺し抜かれていた・・・

キリキリ・・・キリキリ・・・ああああああああああああああ・・・・・
キリ・・・ズボ・・・・・

グゥワッシャ〜ン・・・ン・・ン・・・

痢煙の眠る部屋にある、iMacに、またあの怪文書たるmailが送られてきたが、
痢煙がこの文章を見ることはなかった・・・

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2000.XX.XX
『恐怖手紙(ポストペット対応)』
このメールを読むと寿命が100日縮まる。
週にランダムに何通か送られる。
このメールは必ず読んでしまうようになっている。

●高足 痢煙 死亡!!・・・・か?
 高足 痢煙が、夢の狭間の住人、錐女によって魂を抜かれたとのタレコミがあった。
どうやらあの質問の答えを間違ったらしく、
錐女の錐によって、こめかみを突き刺さされ魂を抜かれた模様。
錐女は、錐で肉体を突き刺し、そして魂だけを引き抜くといった能力を持っているという。
今回も、いとも簡単に痢煙の魂を引き抜いたという。
恐ろしい妖怪、化け物である・・・
引き抜かれた魂はというと、三途の川へと連れ去られたらしい・・・
その三途の川のほとりに住む方々(化け物)の情報提供によると、
錐がこめかみに突き刺さった、長い髪の女の魂が、錐女に連れられ、川を下ったと・・・

高足痢煙・・・彼女はこのまま死んでしまうのだろうか・・・・

●恐怖講座 第1回 錐女の質問。
 今回は錐女の質問で命を失う方々を救うため、
当局は過去問を取り上げて、購読者にレクチャーすることにしました。
まず、この問題を取り上げてみました。
これは極々最近の問題です。
(注:ここでは錐女の言葉を文章化して解読していきます。本来は口答問題です。) 

---長い長い森が続く。そして大きな大きな坂があるところに
雪の結晶とともに天使が舞い降りてきた。
とても、綺麗な羽をはばたかせ、
あるものは花を。あるものはラッパを鳴らしていた。
それはとても美しい姿で、だれもが知る天使の姿をしていた。
その天使は人々に笑顔で葡萄入りの飲み物を与えた。
さて、その飲み物は?---

 まず、回答者が騙されるのは、『葡萄』という言葉です。
はい、痢煙も騙されましたよ。
これは、化け物の手口ですね。
心をそちらに向け、憑きいるスキを作る上等手段です。
悪魔の囁き・・・
無視することが大切です。魂をロックオンされないためにも。

まず、問題の答えを考えるよりも先に、この錐女の存在を考えるのが得策です。
この女は何者?
なんのためにこのような事をするのかを考えましょう。 

『夢の狭間の住人は質問を出して、そこに迷い込んだものを試す。
生きる・・・どれだけ現世の事を知っているか---
ちゃんと時代の流れを見て生きているのか---
答えられなければ死を・・・』

 上記の事、これが、この錐女の使命なのだから、
彼女の何気ない会話にもこの事が出ています。
(使命・・当局が掴んだ情報による)
---現世をどれだけ知っているか---
知っているって事は、ちゃんと人間の人生をまっとうしている証拠で、
ボーっとただ生きているって事は生の価値はないと、
この錐女は考えていると思って間違いはないでしょう。

すみません、痢煙はボーっとしていますよ(笑)

この辺りから推理していきます。
現世の事とは人間社会においての事。または歴史。
つまり、出来事や、事件を指していると考えてよいでしょう。

次に、こういった出来事などを振り返る時、締めくくる時期は何時かを考えていきます。
わたしたちがこういった情報を得る場は、新聞、TVなどです。
そう、この手紙もそうですね。
その中でも、大量に情報を得られることができるのは、
やはり、映像と音のTVでしょう。
そのTVなどで、事件などが多く放映される時期、特集になる時期はというと、
年末が多いですよね?
そのことをふまえると、この錐女が現れた時期にも納得がいくハズです。
年末になると、今年1年の事件を取り扱った番組、総集編などあるように、
この化け物も、年の瀬に出てきて、この1年を振り返る・・・
そんなノリなのでしょう、きっと・・・
それとも、もっと他に理由があるのかもしれませんが・・・

余談は置いときまして、そのように考えると、
この問題の答えはおのずから出てくるはずです。
では、キーワードごとに解説していきます。

『長い長い森が続く。』この文章の頭は重要なことが記されています。
しかし、これだけではまだわかりません。
まだ、答えに結びつく言葉が足りないので、ここは、とりあえず置いといて、
次に進むのが良いでしょう。

アドバイスとしては、この錐女が出す問いには特徴があって、
言葉が重要なカギなのです。
この文章すべての言葉、単語などに、『なぞなぞ』のような要素、
言葉遊びに近いと言った要素があると思ってください。

それを頭にふまえて、文章を解読すること忘れないことです。

次に『そして大きな大きな坂があるところに・・・』
ここもとても重要な箇所です。ここは、後でちゃんと解答します。

この文の後には『天使』が登場します。この言葉もおさえておいてください。

『雪の結晶とともに天使が舞い降りてきた。
とても、綺麗な羽をはばたかせ、
あるものは花を。あるものはラッパを鳴らしていた。
それはとても美しい姿で、だれもが知る天使の姿をしていた。』

ただし形容された箇所、『綺麗な羽を』『とても美しい姿で』などがありますが、
そのあたりは無視しても構わないでしょう。
ただ、『雪の結晶』『ラッパ』という言葉は、
かなり、答えの確信に触れている箇所、言葉です。

注意する点は、この次にある、『葡萄』という言葉。
ここに、言葉の魔力がある。
この問いの最大のトラップです。
この言葉の呪縛に安易にかかってはいけません。
容易にかかりました(笑)
この言葉に憑かれると脳は機能しなくなります。
機能しなくなりました・・・
しかし、重要な言葉です・・・
錐女の呪縛、強烈な芯が見え隠れする箇所です。
まあ、こういった芯の部分に、弱点、答えはあるのですが、
その事がわからない者は、避けることをお薦めします。

では、いよいよこの問いを解きあかしていきましょう。
まず、この文には、場所と固有の名称が含まれています。
それを探すのです。

”ところ”、場所を示す語は

『そして大きな大きな坂があるところに』という文にあります。

大きな大きな坂は、大きな坂、大坂。大阪のことを指しています。

次に『天使』は英語だとエンジェル。
エンジェル・・・
ラッパを吹く・・・
飲物・・・
大阪・・・
そして今年の事件・・・もうおわかりですね。
では、その他の箇所も解きあかしましょう。

『長い長い森が続く。』は、森が長く続くことを指している。

『森長』は『森永』。
『雪の結晶』は『雪印』を表し、
『天使』は先程の『森永』をあらわしている。
そして『事件』

その事をまとめると、答えは『ミルク(牛乳)』となる。

今年この飲物に関係する事件が多かったでしょう?
大阪の雪印で起こった食中毒事件や、森永の異臭騒ぎ(次亜塩素酸ソーダの残留)など、
二つに関連があるのは牛乳です。
憶えている人も多い事件だと思います。
まあ、この問題、質問は、錐女の事、性質を解っていないと
非常に解りづらいかもしれません。

そう『葡萄』なのでワインという答えが多かったみたいですね。
先程述べたとおり、錐女のトラップにひっかかったのです。

実際、痢煙の掲示板でもこの問題を一緒に考えてくれていた人も多かったんですが
ほとんどの人が「ワイン」や「葡萄酒」と答えていたんですよ。

この事件に関係ある『葡萄』と言えば『黄色ブドウ球菌』でしょう。
これが牛乳に入っていたから・・・
ねえ?確信に触れた言葉でしょう?だから呪詛(トラップ)なのです。
でも、呪詛も呪詛と解れば、一番、答えに近い部分だということも、
おわかり頂けたかと思います。

呪いとはそういうものなのです。
一番強烈な部分であって、一番弱い部分なのです。

まあ、余談としては、錐女は昔、よく牛乳瓶を錐で空けていたから、
この問題を出したのかもしれませんし・・・そのあたりは謎です。

これで、この問いの解説はお終いですが、もし、あなたが、錐女に出会ったとしても、
同じ問題が出される可能性は無いと思いますが、錐女の性質、
『今年起こった事件を聞いてくる』を念頭に考えれば、きっと対処できるはずです。
まあ、錐女に狙われない事が一番ですがね・・・

さて、みなさんはわかりましたか?
そう、この問題は痢煙は間違ったらしく、魂を抜かれました。
さて彼女の運命は如何に?という所でこの講座はお開きです。

魂を削って、おつきあい下さった皆様に、耳寄りな情報を・・・

●錐女に狙われた時の対処法(延命法)
この錐女は夢に現れて問題を出し、命を奪う妖怪、化け物なので、

--眠ることができない。眠ると殺される。

眠れば、問題の続きを出され、間違えると死んでしまいますから、
もし錐女が夢に現われたとしても、
『わたしは寝ていません・・・』と答えるとよいでしょう。

この言葉、どこかで聞いた言葉ですがねえ・・・

よい、人生を・・・
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痢煙、本当に殺されてしまいました。
まさかとは思ってたけど、この先どうなるの?
どうするつもりなんやろう?
って、逆に心配してみたりしてました・・


つづく・・・