錐女の章 おろし!! #07 †錐女の怪1†

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 はぁ・ぁ・・ぁ・・・・・・・・・・・

溜め息が聞こえる。
ビールジョッキを片手に、高足 痢煙は目をしかめていた。
『疲れた・・ほんとに疲れたよ・・・今日の仕事は・・・はぁ・・』

明日の宴会に影響がなかったらいいのにと思いながら、ジョッキを口にした・・・
そして・・何杯目かで、睡魔に襲われてゆく・・・

これが書き込まれた日、s嬢も含めてカラオケに行ったんです。
その時に私、「疲れたー」って言ってまして。
確かにビールジョッキ持ってたわ(笑)
そして、明日の宴会っていうのは、痢煙の友人カメラマン「出原紫門」の
サイト立ち上げの記念の飲み会が、これの次の日にあったんですよね。

---どれくらい眠ったのだろう・・・少しウトウトしていたようだ・・・
今夜はゆずの入浴剤を使用したために、風呂場に気配を感じた
・・・御伽婆がいる・・
そのため、少し恐い夢を見たらしい・・ジトリとひたいに汗が浮き出ている。
先程、眠る前よりなんだか疲れた気がする・・
完全にヌルくなったジョッキが手の中にある・・
どうやら持ったまま眠りこんだようだ・・・
しかし、その手を動かす気力もない・・目がすわってゆく・・・
いつしかまた、痢煙は、ウトウトと夢の中へと・・・落ちてゆく・・・

---夢・・・
キリキリキリ。
キリキリキリ。

この音は・・・何?

 暗闇の中に響き渡る無気味な音。この音は何の音なのだろう?
痢煙の足が一歩、この闇を踏む・・
フワッ・・・
その時、風が吹いた・・・
キラキラ・・・
目の前、暗闇の中に何か光るものが揺れる・・・
目を細くして見る・・・
人のような陰が、その闇にある・・・ゾワッ・・鳥肌がたった・・・
だんだんと、目が暗闇に慣れてゆく・・視界に入る情報は恐怖を誘う・・・
長い長い濡れた黒い髪が光沢を放ちなびいているのが解る。
あの青白いものは・・・白いワンピースのようなもの・・・を着ている女だ・・・
ジジジ・・・その女の輪郭が闇よりい出る・・・
ジジジ・・・バッ・・・
女が痢煙の目にさらされる瞬間だ・・・

電球の切れかけた電燈が生き返り、女を照らす・・・

電灯の灯りの下、女は、体格のふっくらとした七十を越えたであろう婆さんを、
はがい絞めにし、あの大工さんが持っているであろう錐、
たこ焼き屋が使っているような錐を、その婆さんのコメカミに突き刺し、
まるでバイク乗りのハングオンのように、
キリキリとコメカミを貫き、錐を回しまくっている。

その姿はとてつもなく、恐ろしく怪しい光景だ・・・

コメカミを貫かれた婆さんの目玉はグルングルン回っている。
あの婆さん、死んでからどれだけの時間が経ったのであろうか・・・

---わたしは、それをジッと見ているのだ。
その、キリキリとまわす錐を・・・わたしの通勤の時のバイク・・と思い重ね・る・・・---

はい、この頃、通勤にバイクを使っていました(笑)

!?

背筋に冷たいものが流れる。
ゾクリ・・・
頭の上、街頭のランプがチラつく・・

チカチカ・・チチ・・

---いつのまに、わたしは歩いて・・ここまできたのだろうか・・---

電燈、チラつきの間隔が小さくなる。
立ちくらみのように、目の前が、一瞬暗くなったが、ゆっくりと目に光りが入ってくる・・・

もうそこには誰もいない。あの錐を持つ女も、あの婆さんの死体・・・も
そして、目の前を暗幕のカーテンが降りてゆく・・・

キリキリ・・・キリキリ・・・

だが、まだ、この不快な音が、キリキリと鼓膜を揺さぶっている・・・

キリキリ・・・キリキリ・・・

先程よりだんだん近づいてきているのは錯覚なのだろうか?
いや、音がだんだんと近付いて来ている・・・

キリキリ・・・キリキリ・・・

これは錯覚ではない。

ZUPI・・・

気がつけば、わたしのコメカミに冷たいモノが・・・あたる・・

ピト・・・

それがゆっくりと回転していく・・・

キリキリ・・・キリキリ・・・

だんだんと・・・

ゆっくりと・・・・

キリキリ・・・キリキリ・・・

わたしのコメカミに突き刺さってゆく・・・
どうしてか痛みは感じない・・・夢・・・

『夢?わたしは夢の中で夢を見ているのか?』

と自問自答してみたが、それをうち消すように、突如、耳にピリっとした痛みを感じた。
あの女が私の耳を噛んだのだ。
あの女は片方の手を、わたしの首にまわし、後ろからそっと抱き締めるようにして、
姿を現わした。

そして、あつい吐息をわたしの耳へ吐くように囁いた。

「あたいは、錐女。キリキリと錐を突き刺すのが大好きなの。
ヒヒッ。この錐を突き刺しまわす感覚は、初めてのアレに似ているのよね。ヒヒッ。
アレ!?なめんじゃね〜!!ぶち殺すぞ〜!!ヒヒっ。ご免・・グスン・・・
オレ〜、たまにチャンネルかわっちゃうのよ。ヒヒッ。
あたし〜ねえ、あなたに聞きたいことあるのん。答えてね・・・・
一種のクイズゲームみたいなもんだから簡単よ・・・
え?なんで言うこときかなくちゃいけないって?・・・・
あなた知らないの?ここは、夢の狭間よ・・・・
夢みてるうちにさ迷いこんだんだと思うけど・・・これが決まりなの・・・
あなたがこの世の事、出来事、事件、ニュースをどれだけ知ってるかで、
この世に留まれるのか、まだ生きていることができるのかを判断しているのよ。
わたしが勝手にね〜
つまり、あなたはココではただの回答者ってことよ。
ほら、スポットライトはあなたに当たっているわ。準備はいいわね?良く無い!
・・・では、今年も終わりが近付いたってことで、ハリきって答えてね・・・
間違えると、さっきの回答者みたいになるわよ。くくく・・・」

錐女は、東京で起きた、錐を使ったある事件から、s嬢が連想して産まれたそうです。
それにしても怖いですよ〜

わたしのコメカミに刺さっていると思われた錐は実際刺さっていなかった。
幻覚・・・夢ともいう・・・
この女が言うには、これからの質問に答えられなかった時に、
はじめてこの錐は、実体化しコメカミを突き破るという・・・

さっきの回答者----それは先ほどのコメカミを貫かれていた婆さんの事。
この女の問いに答えられなかったのだろう・・・

早速、女が問いかけてきた・・・

< 質問 >
---長い長い森が続く。そして大きな大きな坂があるところに
雪の結晶とともに天使が舞い降りてきた。
とても、綺麗な羽をはばたかせ、
あるものは花を。あるものはラッパを鳴らしていた。
それはとても美しい姿で、だれもが知る天使の姿をしていた。
その天使は人々に笑顔で葡萄入りの飲み物を与えた。
さて、その飲み物は?---

高足痢煙は黙り込んだ。
女は耳元でそう言い終えると、クスっと笑った。
制限時間はない・・・
答えは一つ・・・
答えられなければ、永遠の眠り・・・
発言は一回限り・・・
間違いは許されない・・・
間違えれば・・・そのまま、眠りという死が降りかかる・・・
特例としては、誰かに起してもらえれば、次、眠るまでの回答猶予が得られる。
錐が少し食い込む感覚・・痛い・・・夢なのに痛い・・・
汗が流れる・・・・

「答えは簡単よ。うふ。でも・・・邪魔が入ったようだわ。
あなたが次に眠った時、その時が解答する時・・・それまでゆっくり考えな・・・
答えの鍵言葉、キーワードは”事件”よ・・・」

グゥワッシャ〜ン・・・ン・・ン・・・

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2000.XX.XX
『恐怖手紙(ポストペット対応)』
このメールを読むと寿命が100日縮まる。
週にランダムに何通か送られる。
このメールは必ず読んでしまうようになっている。

●今週の主な事件
最近、あの世とこの世の狭間に入りこむ人間が急増している。
原因は歳末という時期で、今世紀最後という時期であるという観念が
人間の深層心理になんらかの影響をあたえていると当局は睨んでいる。
当局が専属でリポートしている高足 痢煙は、
ついにこの狭間の住人と接触したようだ。
住人は質問を出しこの狭間に迷い込んだものを試す。
生きる・・・どれだけ現世の事を知っているか---
ちゃんと時代の流れを見て生きているのか---
答えられない者には死を・・・
はたして、高足痢煙は、この住人の問いに答えられるのだろうか・・・

怖いなぁ。え、専属でリポート? いつの間に(笑)

●どぶおちろ使い現れる!!
真夜中に酔った者を溝に引きずり込むという、かの有名な化け物、どぶおちろだが、
それを使役できるシャーマンがいるという情報を掴んだ。
その情報によるとチリンチリンと鐘をならし、どぶおちろとコンタクト、
交信をとっている男が、イズミヤ(大手スーパー)から少しはなれた
鉄橋の下に住んでいるという。
なぜ、彼がどぶおちろとコンタクトをとっているのか定かではない。
当局は彼のことを詳しく知るために、現地に調査人を送ることにした・・・
彼の一報を待って後日掲載する。乞うご期待!!

どぶおちろ使い。どぶおちろを好きな所に派遣する事が出来るんですか?
イズミヤから少し離れた鉄橋というのは、ちゃんと現存します。
ちょっと暗くて、怪しい道で、そこに犬がいっぱいの
「犬屋敷」もあるんですよ〜。

■狐火放火組合からのご連絡。
冬は放火の季節。放火ブームです。
放火を防ぐにはターゲットとなるゴミの山を作らぬことです。
なお、ジョギング中の人への放火は大変危険ですので注意が必要です。
放火は罪です。人の罪を背負いたい人はするべきですが、
人としてまっとうするならば、決してしてはいけないことです。
狐火放火組合は、善と悪の両方の意見を尊重する組合です。
ただ、最近妖怪、化け物の中でも放火を認めていない物がでてきています。

「放火は悪です。決してしてはいけません。断固反対です。燃やすなら湯沸し器。
いつでも暖かいお風呂を供給するのじゃ♪ダンボールも燃やすなよ!!」
(ダンボールの住人の声 御伽婆)

しかし、最近ある街の看板にこんな文字が、夜中、突然、現れるそうです。
『人の和で築く放火の街作り』
あなたの家の前には掲げられていませんか?
御伽婆といっしょに放火を防ぎましょう。

これ、最初は何か分らなかったんですけど(笑)
s嬢から直々に元ネタを教えてもらいました。
痢煙が当時住んでいたマンションの目の前にありました。
「人の和で築く防火の街作り」っていう看板。
はい、掲げられていました(笑)
長年住んでた私が気付いてないのに、よく見てるねぇ?

●通信販売

◇春苦庵死獲屡 待望のシングル棺桶 発売!!
 タイトル『火葬』
 内臓アンプが最高のビートをかもし出し
 火葬中のあなたを爽快に燃やしてくれるでしょう。

 \魂96日。死ぬときも華麗に!!

 ハルクアンシエル 待望の棺桶?!(爆笑)
 タイトル「火葬」(爆笑)
 「シングル棺桶」とは、一人用の棺桶で、アンプが付いているらしい。
 +ラルクを知らない方のために+
 実際には、「ラルクアンシエル・タイトル「花葬」」ですね(笑)

◇家ローン門鍵 待望の復刻アルバム棺桶 発売!!
 タイトル『蛇がとても痛い』
 内臓アンプであなたもエキゾチックに死出の旅を満喫できるでしょう。
 ファン待望の復刻バン。即決です!!
 
 \魂360日。あ〜娼婦と共に死にたい・・・

 イエローンモンキー(大爆笑!)
 でも、そのタイトルはなにー?!って思ったんですが
 これもs嬢から直々にレクチャーしてもらいました。
 『蛇がとても痛い』というのは、イエローモンキーの3rdアルバム
 「jaguar hard pain」の事(笑) なるほど!

 
予約はこちらまで---→sinigami-shop@kyohumail.die.jp

よい人生を・・・
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バサッ・・・

痢煙はなんとも言えない目覚めを・・迎えた・・・


つづく・・・