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「さんちゃーん!見て見て!プロレスかな!?逢坂プロレスよ!きっと!」
痢煙は、敷地内にある、モズバーガーショップから出てきた。
その手には、モズチーズバーガーを持っている。
実際に、フェスティバルゲート内に『大阪プロレス』と『モスバーガー』
が存在します。
こんな時間に、店は開いていない。
盗んだのだろうか?
すでに、化け物によって店は荒らされていたため、
痢煙は、簡単に中へと入り、厨房で勝手に、
雨女酸性と、バーガーを作っていたようだ。
やはり・・盗んでいた・・・
雨女酸性は、メロンソーダを飲みながら、
『これ、変わった飲み物ね、ふーん。本当だわ・・スゴイ乱闘。』
バキバキバキーッ!!
人骨で組まれた屋台が、蹴り飛ばされた化け物によって、壊されて行く。
『ああ〜俺の店が〜止めてくれ〜壊さないでくれ!!』
水子すくいのオヤジが必死で、壊れる屋台を支えている。
それを容赦なく壊す、赤神。
その骨を手にして、化け物の頭を叩き割る!!
バキ!
バキ!
『ぎゃあああああああっ』
頭をカチ割られ、悶える化け物。
『来た!赤神さま!』
「ちっ!」
ドス、グイ、バキ!
化け物の突きをかわし、その腕をへし折る!!
「キリがない!」
ドゴ!
犬の顔した化け物が、顔をゆがめて、倒れていく・・
「おい!赤神っ!」
ドスドスドス!!
「!?」
「おーいッ!赤神っ!ここだ!」
ドスドスドス!
化け物と化け物の間に、月に輝く頭が見えた!
「空怪か!」
赤神は、殴りそうになった拳を、引いた。
「痢煙さんは、いたのか?」
ドスドスドス!
バキバキ!!
お互い、パンチを止めることなく、普通に会話を始める。
「わからん、まだ、探していない。」
ドスドスドス!
バキ、ゴキ ドドーン!
「そうか、分かった、拙僧は、あっちに行く!では!」
ドスドスドスドスドスドスドスドスドスドス!!
ドスドスドスドスドスドスドスドスドスドス!!
ドスドスドスドスドスドスドスドスドスドス!!
ドスドスドスドスドスドスドスドスドスドス!!
化け物が、殴り飛ばされ、宙に舞う!
『うわ〜スゴイ!稲刈り機みたい、あの坊さま。あはっ』
「ふっ」
バキバキっ
ドドーン!!
『オイラの屋台があ〜ああ!ラジオが!!』
目玉カステラのオヤジが、赤いラジオを受け止めた。
「「ガガガ・・今週の第二位!!
"サンザンなオールスターズ" "ナダレ〜♪"
殺しあ〜うと〜すな〜おに〜♪ガガガ」」
『ボリュームがデカいままで戻らない!!うわーん』
目玉カステラのおやじ、一つ目巨人は、その大きな目から、大粒の涙を流した。
ラジオから、最大ボリュームで流れてくる、その大ヒット曲に合わせて、
化け物たちは、全員、歌いながら、赤神に飛びかかってきた!
それは、本当にナダレだ!!
『おしゃ〜ぶり〜♪』
バキ!
『でき〜な♪ウガっ』
赤神のパンチが、アゴを砕く!
「ええいっ!やかましい!」
ドコ!
『赤神様〜この曲、人気あるのよ〜』
ドス!
「そんなもの知らん!」
バキバキバキ!!
『ナダレのような〜♪』
ゴキ! ドドーン!!
プルルルル・・・
プルルルル・・・
『赤神様、なんか鳴ってるよ〜』
プルルルル・・・
「ちっ、誰だこんな時に!」
ドゴゴギ!
『はい、電話〜。』
葛遊は、赤神の肩に乗り、携帯を赤神の耳にあてた。
「誰か知らないが・・今忙しいから、後にしてくれ!」
赤神は、心の中で思った。
何故、闘いながら携帯に出なければならないのかと。
しかし・・
「緋威露です。切るんじゃありませんよ。せっかく電話してるっていうのに。」
「お、お母さん!?」
ドガ!
「だから、緋威露だって言ってるじゃないの。」
ゴゴ!バギ!ドガ!
「今、忙しいから後・・」
ドゴゴ!
「知ってます。見てます。だから電話してるんでしょ。」
「ええ?」
ベギ!バキ!
「だから、あなたが、刀無くて困ってるみたいだから、電話したんです。」
「ええ?」
ゴキゴキゴキ!
「反省してる?反省してますか?」
「ええ?・・反省?!」
バキ!
「そう、あなたは、いつも敵をボコボコにしてから斬るでしょ、だか・・」
「今、説教は、やめて下さい。(この状況見てるんだろが!?)だから何なんです!!」
ドゴドゴバキ!!
「注文しておきました。」
「ええ!?」
バキ!
「もうすぐ、そこに届きますから。あ、そうそう、お母さんの刀は、
もう返してもらっていますからね!じゃあ、頑張るんですよ。」
「あっ・・」
ガチャ・・・
ツー ツー ・・・
「・・あのババア・・・」
『赤神様・・・』
バキバキバキドゴーーーン!!
「ふう・・」
少し一段落したのか、化け物の攻撃が止んだ。
皆、耳を澄ましている。
そう、今週の第一位が誰の曲なのか、知りたいのだ!!
「「ガガガ・・今週の第一位
"オラ和正" "ブラストーリーは越前に"!ガガガ」」
『オオオ・・・』
歓声が上がる。
ラジオから、赤神も知っているほど有名な曲、
ドラマ「豊胸ブラストーリー」の主題歌が流れて来た。
「「ガガガ・・何からデカくすればいいのか♪分からないまま乳は弛んで♪ガガガ」」
その軽快なリズムに合わせ、化け物が、再び襲う!
「くっ、付き合ってられん!早く痢煙さんを!」
赤神が、殴り飛ばした鮫男の身体が、周りを囲んでいた化け物の群れに突っ込み、
将棋倒しのように倒れ伏していく!!
まるで、モーゼの十戒。
風が巻き起こった。
ブワ・・・
痢煙を隠していた霧雨のベールが、その風に、あおられて・・
消えた・・・
「ん!?」
赤神の前、倒れていく化け物らの間に・・
ハンバーガーを持った・・痢煙の・・姿。
「痢煙・・さん・・・」
それは、まるでドラマのような出会いだった。
二人の間で、時が止まったかのような・・・
「丞・・く・ん・・・」
ハンバーガーと、コロリを落とす痢煙・・・
カーーーン・・・・カーーーン・・カラカラ・・カラ・
響き渡る缶の音。
流れ出るリキュール・・
トクトクと・・
トクトクと・・
まるで、二人の胸うつ心臓の音のように・・・
そして、ラジオから流れる曲が、だんだんと・・大きくなっていく・・・
二人を・・包んでいく・・・
・・・あ〜の〜日 あ〜の〜時 あ〜の〜時 あ〜の〜時 あ〜の〜時 あ〜の〜時 あ〜の〜時 あ〜の〜時〜 ああ、あの時〜♪ガガガ・・・
いつやねん(笑)
つづく・・・