車から捨てられた女
人形首 + S嬢

「命が宿ったことを知ったのは 彼と彼女の婚約の日」

初めて好きになった男には女がいた

真面目そうに思えたのに

それは偽りで それは仮面だった

それでもいい わたしは それでもいいと…

星空の下 波の音 彼の車の中で

彼女の替わりに…身を捧げている

「この事は 会社では秘密だよ…」


果ての後 彼の言葉 愛は無い


いつも いつも…


彼に「初めて」を捧げた この痛みは続いている…


初めて抱かれた男には女がいた

抱かれる日は いつも会社の帰り

今はホテルではなく 彼の部屋

いつものように わたしは 彼のをクワえ

それを飲み込んだ


それでもいい わたしは それでもいいと…


暗い部屋 唾液の音 彼のニオイ


彼女の替わりに…飲まされるの


「セフレだなんて心外だよ…先輩」


果ての後 彼の言葉 愛は無い


いつも いつも…


彼に「身体」を捧げた この痛みは続いている…

初めて抱かれた男には女がいた


それが「本命」 わたしは「先輩」


愛は無いと云われ 身体だけはモテ遊ばれる


それでもいい わたしは それでもいいと…


雨が降る夜 わたしは 彼の車の中

彼を愛撫する


湿った空気 絡み付く液体 ゴムの香り

彼女の替わりに…今夜も抱かれるの 


「今夜で終わりにしよう…先輩」


果ての後 彼の言葉 愛は無い 


いつも いつも…


ドアが開き わたしは 捨てられる 雨の路上に…



「まだ…終わりじゃ…ないよ…ね…」


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モドル

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